白くなるのは髪の毛だけじゃなかった｜最年少メンバーはアラフィフ

パートの経理のオバちゃんとして働き始めて2年がすぎました。

先週の月曜日のこと。

いつものように出勤し、なんとなく予定表を見ました。

部長の欄が「休暇」になっていました。

よくよく見ると、３週間先までずーっと休暇になっていました。

欧米かっ！

そして「入院」の文字。

欧米じゃなかった。

入院と手術のための休暇でした、おそらく。

おそらくというのは、誰一人部長のバケーションについて触れないからです。

部長しか押印してはいけない契約印も、私がポンポン押すことに。

あー、楽しー。

「部長不在中は、おからさん、お願いしますね。」とか誰も言わなくて。

「ハンコ、どーしましょ？」

「あ、そやな、押しといてくれたらええし。」

「振込の承認、どーしましょ？」

「あ、そこのそれ、押しといてくれたらええし。」

「金曜日、部長も課長もいないです、どーしましょ？」

「皆、病院か・・・ええやろ、ええし。」

「ええし。」

なんて素敵な響きでしょう。

実は「ええし。ええやろ。」のトレンド、数か月前から始まっていました。

嫁さんの入院で休みます。

「ええし。気をつけて。」

父が老人ホームに入るので休みます。

「ええし。気をつけて。」

月一の整形外科で休みます。

「ええし。気をつけて。」

こうして「ええし教」と、職場のホワイト化が広まってゆきました。

厳守するものと誰もが疑わず、しっかり守られてきた月次締めも、遅れがちに。

そうしてわかったことがあります。

締めが遅れたところで、何も起こりません！

うちの部署、みんな年で。

管理職は70オーバー。

ももこのおじいちゃんの友蔵は、76歳なんですってね。

年がいくと、バリバリと仕事をこなす気力は失せるみたいで。

「そこは、文句言うとこよ？」って場面でも、「ええし。」って。

ヒラ社員も全員アラ還。

最年少メンバーは、パートの私。

立派なアラフィフなんですけど。

高齢化がすざまじいです。

高齢化で「ええし教」が栄え、職場もホワイトになりました。

歳を取って白くなるのは、髪の毛だけじゃないんですね。

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